プロジェクトメンバー
- イラスト:藤原里紗
- プログラム:吉岡晃汰
- デバッガー:沢山の心優しいプレイヤー達
なぜ、「ゲーム」は生まれたか
私達は、コロナの影響で学校に全く行けておらず、学校を迷路だと感じていました。事実、小樽商科大学は複雑な校舎なため、迷路です。本来であればそれは明らかな弱みではありますが、私達はそれを逆手に取り、ゲームという形に納めることで面白おかしくできるのではないかと考えました。
そこで生まれたのが、
「樽商校舎内レースゲーム」
でした。
大学・樽商らしさを出すために、私達はこのゲームに「単位」という要素を加え、最終的に、
というゲームを完成させました。
「単位奪取」とは
「単位奪取」は、小樽商科大学を舞台とした初のオンライン単位取得型レースゲームです。
ゲームの流れ
1. プレイヤー同士がマッチング(1ルーム最大12人)
「単位を取りに行く」ボタンを押して、自動でマッチングします。
30秒間、みんなが入ってくるのを待って、その後ゲームスタートします。
2. 全員、3号館2階からスタート
3号館のとある一角に全員立たされます。
3. ゲーム内の時間と時間割を参照して沢山の教室にダッシュ!
教室の位置を覚えていないと全然教室にたどり着けないので、ゲームを通して学校を覚えることが出来る。
また、履修制限など駆け引きが必要な要素も追加してゲームを盛り上げています。
4. これを3日分行い、一番単位を取得したプレイヤーの勝利!
非常に独自性溢れるゲームデザインとなっています。
開発の裏側
マップ編
1. 解像度を決める
今回はゲーム内のマップ制作にあたってタイルマップを使用しました。タイルマップとは、ステージの地形をタイル状に並べた画像で表現する方法です。このゲームでは、タイル素材の1マスの解像度を32×32ビットとしました。
2. 描く
描きます。もう描くしかありません。気合です。
このように、各タイルを集合させて1枚の画像に収めます。
3. ゲーム上に並べる
Unityには、タイルマップに対応した機能「TilePallete」がありますので、そちらを使って線を引くようにマップを作成していきます。
4. 当たり判定を作成する
画像を置いただけでは、ただの床同様に踏み越えれてしまいますので、当たり判定を作成します。画像で緑色に光っているタイルが当たり判定のあるタイルで、丸い緑で見える部分がドアの当たり判定(入室できる判定距離)です。
5. 完成
お疲れ様です。
プレイヤー編
1. 解像度を決める
マップでタイルを32×32ビットとしたので、プレイヤーは64×64ビットとしました。(感覚作業です。)
2. 頭と胴と足の大体のサイズ感を決める
次に大体の体の部位のサイズ感を決めます。具体的には縦の長さを細かく何ビットかを決めます。今回は頭21ビット、胴11ビット、足24ビットを大体の基準にしました。この基準をもとに男女差などのキャラクター特性によってサイズ感を変化させます。
3. レイヤー分け
次にレイヤーを分けます。顔レイヤー、体レイヤー、カバンレイヤー、髪レイヤーに分けます。レイヤーを分ける理由は、色違いのキャラクターや他のキャラクターを作成する際に多少楽をするためです。(そうは言っても複雑なイラストではないので、わざわざレイヤーを分ける必要はないような気もします。)
4. 描く
あとはもう描くしかありません。気合です。
ポイントとしては、立体感を出すために、多様な色を使うことです。
5. 画像をセットする。
描きあがった画像を特定の規則で名前を付けて保存します。この規則通りに保存することで、わざわざプログラミングを書き足さなくても自動でゲーム内で使えるようなシステムになっています。
6. 完成
お疲れ様でした。
成果報告
このゲームは、構想から完成まで2ヶ月かかりました。もっと時間をかければより良くなると私たちは信じています。(実は、勝手にゲーム作成を続けています。)
木村先生の授業で、1度だけこのゲームを取り扱っていただく機会がありまして、一瞬ではありますが同時接続80人以上を記録しました。
授業後に行われたアンケートにて、このような嬉しい言葉をいただきました。
「単位取得ゲームが面白かったです。」
「単位奪取ゲームがオンライン対戦ができるようになっていてすごいなと思ったし、面白かった。」
「単位奪取ゲームがすごくたのしくてビックリしました!!自分でも作ってみたいです!!」
「単位奪取ゲームの校内再現が高くて驚いた」
「単位奪取ゲームは攻略しがいのあるゲームだと思いました。」
「実際に自分も教室の位置が覚えられず、毎回確認していたので、ゲームで教室の位置が覚えられるのはとてもいいと思いました。また、ドット絵のキャラがすごくかわいくて素晴らしいと思いました。」
「単位奪取 自分も勉強すればあんなすごいゲームが作れるのかなと感動しました。」
「商大のことも知れて面白いゲームだった」
「単位奪取ゲームがとても魅力的でした。」
「単位奪取ゲームを沢山やれば楽しく覚えられそうだと思った。」
生徒達の声
ただ、予期せぬバグが発生したり、ゲームがやりづらいというクレームがあったりと、自分たちの未熟さにも気づかされました。(ちなみに、この大人数でのオンライン対戦を実現するために約2万円が消費されています。)
本来の目的である「ゲームで楽しく遊びながら校舎を覚えよう!」という目的は果たされたのかというと、
3号館しかないから、あんまり実感できない
という結果に終わりました。
アップデートにご期待ください。